めぐるコラム

『よく効く』漢方薬・健康食品 ~なにか裏が...~

もうすぐゴールデンウイークです。コロナの3年間で自粛・中止だったイベントや旅行・レジャーが動き始めて今年はかなりの旅行者が動くようです。
各地でオーバーツーリズムなどが懸念されていますが、ゴールデンウイークといえば『渋滞』。渋滞で困るのは『トイレ』問題ですね。
膀胱炎や尿道炎などの病気ほどではなくても、ちょっとした『漏れ』は40代以降の女性の4割以上は経験があるそうです。運動やトレーニングで改善することもありますが、それだけではなかなか改善はしないのが現状です。
漢方では膀胱炎に有効なものもありますし、尿漏れの原因と考える『腎の衰え』に作用する薬もあります。『トイレ問題』などきっかけで、漢方薬を始めてみてもいいかもしれませんね。

先日新聞記事で、『ジャムーティー』というお茶を販売していた業者が取り締まりをされたそうです。ジャムーティーは『花粉症に効く!』ことを売りにしていた健康食品のお茶で、お笑い芸人やVtubar、ミュージシャンなど世の中に影響を与える人がラジオやテレビ、ネットなどで『これはすごく効いた!』と紹介したことで、ものすごい勢いで売れたそうです。
このお茶のどこが問題かというと『ステロイド剤』が混ざっていたことです。
ステロイド剤が混ざればそれは『花粉症に効く!』でしょうが、食品に医薬品が混ざって『お茶を飲むだけで病気が治る』ということはいろいろな観点から許される事ではありません。まず健康被害が出るのです。
ジャムーティーを4ヶ月ほど飲用した13歳女性が受けた血液検査で異常がみられて、この事が発覚したそうです(食品には使用できないデキサメタゾンという医薬品成分が検出された)。
デキサメタゾン(ステロイド)を継続的に飲用されている人が急に飲用を止めると、身体に影響が出る恐れがあります。また、このお茶を長期で飲用していて『むくみ』が出てきたことを訴えていた人が少なくないそうです(ステロイドの副作用にむくみがあります)。
この事件の他にも、販売していたオリジナルの花粉症の漢方薬が、実はステロイド剤を混ぜたものだったことが発覚して今年業務停止となった漢方薬局もあります。
その薬局の花粉症の漢方薬も『すごい効く!』と評判が凄かったので、このことが発覚して知った時は『ああ、やっぱりそうか』と思いました。
漢方薬で花粉症に効くとされる薬は扱っていますが『すごい効く!』とはちょっと違うと思います。効くのですが、もっと穏やかです。
健康食品や漢方薬で『すごい効く!』とされるものは注意が必要だと思いますが、なかなか見分けるのは難しいかもしれませんね。