めぐるコラム

秋の養生 ~秋は『肺』の季節~

まだまだ残暑が厳しく続くと思っていたら、朝晩は少し寒く感じるほど秋らしい気候になりました。
8月7日は立秋で、暦の上ではすでに秋ですから当然といえば当然ですが...。
9月7日は二十四節気の白露で9月23日は秋分です。『暑さ寒さも彼岸まで』と言われていますが、今年は富士山の初冠雪なども早いので、このまま秋らしく涼しくなっていくかもしれませんね。
暑い日と涼しい日が交互にきたりする時などは体調を崩しやすいので、コロナウイルスにも罹らないように引き続き体調管理には十分に気をつけてお過ごしください。

東洋医学では、秋は『肺』の季節とされています。
湿度が下がり、乾燥することで肺の働きが弱まることがあります
肺は呼吸時に二酸化炭素と酸素を入れ替えます。新鮮な酸素と、食事から取り入れた栄養素が結びつくことでエネルギー(気)が生み出されます。深い呼吸によって『気』がしっかりとめぐることで体のバリア機能を高め、維持できるのですが、肺が弱って呼吸が浅くなると
⦿風邪を引きやすくなる
⦿アレルギー(花粉症・アトピー性皮膚炎など)が出やすくなる
⦿鼻水・鼻づまり・せき・痰が出やすくなる
⦿気持ちが落ち込み、ふさぎ込むようになる
⦿肌が乾燥しやすくなる。
などの症状があらわれやすくなります。

快適に過ごせる湿度は40~60%だとされます。40%以下では目や鼻・のどなどの乾燥を感じ始めます
肺は乾燥に弱いため、空気が乾燥しているところで長時間過ごすことは避けた方がいいです。
乾燥を助長させないよう、秋は『大量の汗をかく運動』『長時間のサウナなどは控えた方がよいでしょう。
肺が弱ると『悲しみ』『憂える』などのネガティブな感情を感じやすくなったり、声が小さくなったりします。休息を取ることも必要ですが『眠りすぎ』も肺を弱めてしまうので、過眠にも注意しましょう。

肺のための秋の養生
⦿早寝早起きを心掛ける
⦿適度な水分補給・加湿で乾燥を防ぐ
⦿呼吸に意識を向けて、定期的に深呼吸を
⦿うるおいを補う働きや、気の巡りをよくするとされる食材を取り入れる

これからは気温・湿度ともにぐんと下がる日もあります。乾燥対策と一緒に冷えからもからだを守るようにしましょう。