涼しい日が続くようになり、ようやく秋らしいと思えるようになりました。
あれほどかいていた汗もほとんどかかなくなり、代わりに手足や顔・髪の毛などの乾燥を感じるようになりました。咳や鼻水が出たり、のどが痛くなったりとコロナ禍ではドキッとしてしまうことが増えていきます。これは中医学では秋の『燥邪(そうじゃ)』のしわざとされます。
燥邪とは、からだにとって必要な水分を失わせ、体内のうるおい不足を招く『邪気』です。
熱く乾いた空気は燥邪となって、のどや鼻・気管支や肺などの呼吸器や皮膚、大腸に悪影響を与えます。
肺は『燥』をきらい『湿』を好む臓器のため、乾いた空気を吸い込むとダメージを受けやすくなります。すると粘膜が乾燥して炎症を起こし、のどが痛くなったり咳が出たりと呼吸器系にトラブルが生じます。
呼吸器が乾燥すると、ウイルスや細菌も繫殖しやすくなるので感染症にかかりやすくなるのです。
コロナだけではなくインフルエンザなどにも気を付けたいので、やはり夏よりも注意が必要だと思います。
中医学では、肺は皮膚や大腸ともつながっていると考えます。肺が乾燥すると皮膚や腸内も乾いて肌が乾燥したり、便秘がちにもなります。
激辛料理やコーヒー・お酒などの摂りすぎも、肺や皮膚の乾燥が進むとされます。焼いたり煎ったりする調理法の料理も乾燥が進むとされるため、どれも摂りすぎに注意した方が良いとされます。
激辛料理はテレビ番組などでも、とんでもなく激辛にした料理を全部食べ切る!などという企画が人気のようですが、危険ですね(激辛香辛料の入れすぎで、料理とは呼びたくないようなメニューがほとんどだと感じます…)。あれほど極端なものではなくても激辛料理を好きな人は多いので、摂り方と量は気を付けた方がいいと思います。
【粘膜や皮膚・大腸を潤す働きがあるとされる食材】
ぎんなん・かぶ・里芋・大根・山芋・百合根・れんこん・きのこ類・栗・梨・柿・豆腐・豆乳 など
秋が旬、とされる食材が多いですね。自然はうまくできて回っているのを感じます。こういう食品などをうまく利用して体調を維持できれば1番ですが、なかなかそうもいかない時もあります。
そんな時には、肺や皮膚・腸を潤して身体の調子を整える漢方薬があります。
めぐる漢方薬局にご相談ください。