新型コロナウイルスからの緊急事態宣言が解除されてしばらくが経ちました。
様々なサービス業を筆頭に、皆さんコロナウイルス対策として『入店前のお願い』の貼り紙などがしてあります。①から⑤番くらいまであり、①次亜塩素酸水を衣服と靴の裏にスプレーしてください。 ②消毒用アルコールを手指にスプレーしてください。 ③店のドアは開けたままで入店してください。 ④入店できるのは1人か2人までです。 ⑤番は忘れてしまいました。とりあえず真面目に取り組んで①~⑤番を済ませ入店しました。入店した後に『なんだかこれって宮沢賢治の【注文の多い料理店】みたいだなぁ』と思い、笑ってしまいました。
その後、次亜塩素酸水は人体に振りかけることは良くないのでやめてください、という新聞記事が出たりしています。今までは誰も考えなかったことを始めているので二転三転することもあると思いますが、お店側もお客側も大変な時代がきたことは間違いないと思います。
中医学の特徴の1つに『未病先防』の考え方があります。病気の治療以前に、病気にならないからだをつくる、つまり予防が大切ということです。
『病気にはなっていないが健康ではない』状態で、明確な症状や検査値の異常などは見られないが、放っておくと病気になってしまう状態があります。こうした病気と健康の間の状態のグレーゾーンに気付き、手当てすることを中医学では『未病先防』と呼んで重きを置いています。
【未病で見られる症状】
◎朝から疲れやすい
◎昼過ぎにいつも眠い
◎年中、風邪気味である
◎食欲がない
◎寝つきが悪い
◎夜、手足がほてる
などがあります。
大切なのは、からだのあちこちで起こる不調や悩みが病気に確定してしまわないように未然に防ぐようにすることです。発病してしまっても早めに気づいて『体質から根本的に治す』ことで、他の箇所への影響や悪循環を予防します。この予防医学こそが中医学の最大の特徴であり、強みであります。
新型コロナウイルスにしても、従来の病気にしても、病名として診断されてはっきりとわかる症状が出てしまうと大変な思いをしてしまいます。『未病先防』で健康維持を目指しましょう。