新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言も徐々に解除されて、休業要請をお願いされていたお店や施設も徐々に解除されてきました。まだ、県をまたいだ外出などは自粛をお願いされていますが、徐々に外出する人も増えてきた印象です。学校も徐々に登校が始まっているようですが、以前の学校の様子からは全く違う形での授業開始のようです。
新型コロナウイルスのワクチンはまだ開発途中で予防接種もない状態なので、以前のような生活
をしてしまうと第2波が心配なので仕方がないことですが、やはり不便な感じはします。
マスクを常用していても、いいかげんに作られたな不織布マスクや布マスクは『咳エチケット』のためには少し役立つくらいで、ウイルスを防ぐ役割は期待できません。
そうなると、自分のからだを守るのは自分、となります。自分のからだを病原菌から守るものはやはり『免疫力』となってきます。
『免疫力を高めよう!』とはテレビや雑誌などでもよく特集が組まれる、皆さんの関心の高い話題のようです。
細菌やウイルスは気温が15~18℃以下で湿度40%以下の低温低湿を好むため、冬に繫殖が活発になります。ですから普通のインフルエンザなどはこれからの季節は流行しないとされます。新型コロナウイルスはまだよくわからないことが多いので、安心はできないと言われていますが。
中医学では、ウイルスや細菌などの侵入を防ぐ免疫機能を『衛気(えき)』といいます。『気』の一種で、からだの表面を覆って『邪気』などの侵入を防御する役目を担っているものです。
衛気を養うにはまず『気』を作り出す食材を摂ることです。山芋・大豆(大豆製品)・しいたけ・にんじん・舞茸・さつまいも・里芋などです。
次に『腎』を強化する食材を摂ること。『腎』は生命エネルギーである『気』を蓄える器官で、免疫もつかさどります。『腎』は寒さの影響を受けやすいので冬は働きが低下します。からだを温める旬の食材で『腎』の働きを活発化するのですが、これからの季節は夏に向かってどんどん暑くなります。夏の旬の食材は、トマトやきゅうり、冬瓜など『からだを冷やす』食材がほどんどです。『腎』を強化する働きのある食材は黒豆・黒ごま・海藻類・ごぼうなど『黒いたべもの』や、玉ねぎ・人参・鰯・えび・もち米などがあります。少し意識して摂ると良いかと思います。
3つ目は腸内環境を整えることです。腸内には全身の約7割の免疫細胞が集中しています。善玉菌が優秀に働く腸内環境を保つことで、免疫力を発揮しやすくなります。味噌・ぬか漬け・納豆・塩麴・甘酒・酒粕などの発酵食品は善玉菌のえさになったり、悪玉菌の活動を抑えたりして、腸内環境を整えるのに役立ちます。
今年は暑いのにマスクを常用するという、ほとんどの人が経験したことのない夏になりそうです。
『身体づくり』などをして、少しでも病気を遠ざけるようにしたいですね。
漢方でも免疫力を高めるとされる薬が昔からあります。コロナウイルスの流行から突然品薄になっているので、コロナウイルスにも効果を期待して飲まれる方がいらっしゃるのでしょう。
『免疫力を高める』ためのさまざまな情報が溢れていますが、情報源のしっかりした内容を取り入れて身体づくりをしましょう。