めぐるコラム

妊娠・出産の奇跡 ~漢方で身体づくり~

ついに7都府県に緊急事態宣言が出されるなど、新型コロナウイルスの勢いはなかなか収まりません。
そんな中、お客さんにお聞きした話なのですが、現在、人工授精などの不妊治療は行わない方針を出されているそうです。やはり新型コロナウイルスの影響で、なるべく感染や感染後のリスクのあることを控える目的でしょうが、ここまでコロナウイルスの影響が出てきたのかと驚くばかりです。

妊娠・出産の奇跡・難しいことの例え話を昔読んだ本から思い出しました。
盲亀浮木(もうきふぼく)の例えといわれるそうです。
果てしなく広がる海の底に目の見えない亀がいる。その亀が100年に一度海面に顔を出す。広い海には1本の丸太ん棒が浮いている。丸太ん棒の真ん中には小さな穴がある。その丸太ん棒は、風のまにまに、西へ東へ南へ北へと漂っている。100年に1度浮かび上がるこの亀が浮かび上がった拍子に、丸太ん棒の穴にひょいと頭を入れる事があると思うか?とお釈迦様が弟子に聞いたそうです。
弟子は『何億年掛ける何億年、何兆年掛ける何兆年の間には、ひょっと頭を入れることがあるかもしれませんが…無いと言ってもよいくらい難しいことです』と答えました。
お釈迦様は『私たち人間が人間に生まれることは、この亀が丸太ん棒の穴に首を入れることが有るよりも、難しいこと、有り難いことなのです』と仰ったそうです。
『有り難い』とは『有ることが難い』ということで、めったにないことをいい、人間に生まれることは喜ばなくてはならない、というお釈迦様の教えだそうです。
これは子育ての本に載っていたお話で、それで初めて知りました。
人間に生まれることは喜ばしい事であり、有り難い事なので、辛くても自殺などは考えず頑張って生きていかねばならない教えだとは思いますが、妊娠・出産の難しさ・有難さにも通ずるお話だと思いました。

漢方薬で妊娠しやすい身体づくりをして、この『有り難い』事が少しでも『有る』状態に近づくお手伝いをできればと思います。